抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,社会調査による生活時間データから個人の生活行動をモデル化して,家庭エネルギー需要を推定する手法が世界各国で研究されている。生活行動スケジュールとは1日の行動を時系列上に並べたものである。生活時間データから行動スケジュールを再現する手法は,マルコフ連鎖による手法と,穴埋め問題による手法に大別される。生活行動スケジュールが得られたら,家庭で使用される機器(家電製品等)の消費エネルギーを設定し,行動ごとに使用される機器を対応づけることで,エネルギー需要の時系列を生成できる。モデルから得られるエネルギー需要の時系列は,個々の世帯を対象に測定したエネルギー需要の時系列と比較することで,その妥当性を評価できる。モデルの特徴として,需要家の生活行動に着目した家庭エネルギー需要の推定を応用して,時間に依存した省エネ行動の効果を評価できる点がある。近年はエネルギー需給に関して,総量(kWh)だけでなく率(kW)での評価も重要になっている。今後は,省エネ行動によるエネルギー需要のピークシフト効果などにもモデルの応用が期待される。