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J-GLOBAL ID：201302285105895118   整理番号：13A0703935

青変菌Ceratocystis ficicolaが関与するイチジク萎凋病の解剖学的研究

著者 (4件)： 梶井千永 (神戸大 大学院農学研究科) ,  森田剛成 (広島県総合技術研 農技セ) ,  軸丸祥大 (広島県総合技術研 農技セ) ,  黒田慶子 (神戸大 大学院農学研究科)
資料名： 樹木医学研究  (Tree and Forest Health)
巻： 17  号： 1  ページ： 5-6  発行年： 2013年01月31日 
JST資料番号： L4308A  ISSN： 1344-0268  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 短報  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 本稿は,虫媒による発病のプロセスを明らかにするために,病原菌に対する宿主細胞の反応とアイノキクイムシの孔道形成が宿主組織に及ぼす影響を解剖学的手法で観察した。採取した樹幹は,光学顕微鏡と蛍光顕微鏡で観察した。アイノキクイムシは健全な木部組織も利用していることがわかった。孔道が変色部を超えて伸長することにより,未変色部への菌の侵入が促され,変色部の形成範囲が拡大することが判明した。この甲虫は同一樹幹内で数年,数世代にわたって繁殖できる。樹幹周辺での孔道伸長が数年にわたって継続することにより樹幹の変色部が徐々に拡大し,その結果,梢端部への水分供給量が減少して,最終的にイチジクの萎凋,枯死をもたらすと推測された。

シソーラス用語： 虫媒 ,  *Ceratocystis ,  *イチジク ,  *萎凋病 ,  解剖 ,  研究 ,  過程 ,  発病 ,  細菌 ,  菌類 ,  細胞 ,  樹幹 ,  光学顕微鏡 ,  蛍光顕微鏡 ,  変色 ,  カブトムシ ,  枯死
準シソーラス用語： プロセス ,  解剖学的研究 ,  昆虫病原菌 ,  宿主細胞 ,  *青変菌 ,  病原菌

分類 (2件)： 植物の病災害一般  (FC04010Y) ,  森林保育  (FF03040H)

引用文献 (5件)：

• 梶谷裕二. アイノキクイムシによるイチジク株枯病伝搬の可能性. 日本植物病理学会報. 1996, 62, 275
• KEMP, M. S. Phytoalexins and stress metabolites in the sapwood of trees. Phytochemistry. 1986, 25, 1261-1269
• 森田剛成. アイノキクイムシが介在したイチジク株枯病の激害化事例. 関西病虫研報. 2012, 54, 29-34
• KURODA, K. Responses of Quercus sapwood to infection with the pathogenic fungus of a new wilt disease vectored by the ambrosia beetle Platypus quercivorus. J. Wood Science. 2001, 47, 425-429
• TAKAHASHI, Y. Spatial distribution of Raffaelea quercivora in xylem of naturally infested and inoculated oak trees. Phytopathology. 2010, 100, 747-755

タイトルに関連する用語 (5件)： 青変菌 ,  Ceratocystis ,  イチジク ,  萎凋病 ,  解剖学的研究