抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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デジタルコンテンツに埋め込まれた透かし情報はJPEG圧縮や切り抜き攻撃を受ける可能性があるため,様々な攻撃への耐性を有する必要がある。SCIS2013では,DCT-OFDM型電子透かし方式に周波数成分を量子化することで透かし情報を埋め込むQIM方式を適用し,JPEG圧縮に高い耐性を有した電子透かし方式を提案した。更に本稿では,切り抜き攻撃への耐性も考慮したDCT-OFDM型電子透かし方式を提案する。我々は同期回復に用いる同期信号を透かし情報の埋め込み領域における未使用の要素に対して埋め込んだ。同期信号と透かし情報はDCT-OFDMの観点から互いに干渉しない。また同期信号を透かし情報と同じ系列に埋め込んだことで,同期信号は透かし情報と同等の高い圧縮耐性を有する。予備実験では同期回復の際に,同期信号を低周波成分に拡散し埋め込みしたために,正しい同期点付近に複数の同期点が見られることがあったが,最も歪みが小さいと考えられるその中心部を正しい同期点とした。提案手法の有効性を示すために,計算機シミュレーションを行い,耐性,検出性能を検証した。結果,IHC委員会が定めたJPEG圧縮と切り抜き攻撃への評価項目を満たし,また高い画質を保持した電子透かし方式の構築に成功した。(著者抄録)