抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では,ロボットが人間に受け入れられるにはどのような特性,振舞いを行えばよいかについて,ロボットの振舞いの”生物性”という観点に着目する。関連研究では,ロボットの生物性が高くなるにつれ,好意度が上昇することが示されており,我々は,ロボットの生物性が高くなると,ロボットの誤動作に対する許容度が上昇すると仮定した。我々はLEGO MindStorm EV3に,生物性を認知させる様々な振舞いを実装し,予備実験で生物性が高いと評価された蛇行・加速・減速・停止方法を組み合わせた10条件を本実験の条件に定めた。本実験はロボットが2名の実験参加者間を往復してブロックを運搬し,実験参加者がブロックを組み立てるタスクを行った際にロボットが必ず誤動作を行うものである。実験を通し,振舞いの生物性や誤動作への許容度の評価と,実験参加者のスタンスを分類するアンケート調査を行った。その結果,生物性を実装した5条件と統制条件の間に主効果がみられ,等速直線上でタスクを行う条件より見かけの生物性が有意に向上した。更に許容度に関して,生物性を実装した7条件と統制条件の間に主効果がみられ,生物性を実装すると誤動作への許容度が有意に減少した。また,そのうち4条件で交互作用が見られ,意図スタンスの参加者は設計,物理スタンスの参加者に比べ,ロボットの誤動作への許容度が大きく減少した。(著者抄録)