抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年の囲碁プログラムの強さは,プロ棋士に4子のハンデで勝つなど,ほとんどのアマチュアにとって充分な域に達しつつある。そのため,次の段階として人間を教える・楽しませるといった目的での研究も盛んになってきている。指導碁や接待碁で人間を来しませる要素の1つに「感想戦,検討,対局中のお喋り」があるが,このためには“形を表現する単語(ツケ,ハネなど)をコンピュータに表現させることが望ましい。そこで本論文では,機械学習を用いて盤面と若手から単語を導くことを目指した。まず,形の単語を約70種類に絞ったうえで,アマチュア高段者6人に棋譜を波して各着手にラベル付けをしてもらった。この際,「ハネとも言えるし,オサエとも言える」ような手が頻繁にあるという困難さを考慮し,複数のラベルを付けることができるようなフォーマットとし評価の参考とした。学習には,着手の周囲の配石パターン以外に,呼吸点の変化や石が何線にあるかなど囲碁特有の特徴畳を用いることで性能向上を図った。人間同士であっても単語の一致率は約82%にすぎないが,比較的単純な機械学習でもこれに近い値を出すことに成功した。着手の日本語表現によって,コンピュータとの感想戦,検討,お喋りの実現に近づくとともに,初級者の知識定着も図ることができる。(著者抄録)