抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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OSS開発における不具合修正タスクの割当に関する先行研究では,Anvikらの研究のように,効率的なタスク割当を支援する手法が管理者の視点から提案されている(例えば,ある不具合を修正するのに最も適した開発者を推薦する,など)。本論文では,不具合修正タスクの割当のプロセスをより深く理解するために,開発者の視点から調査する。大規模OSS開発プロジェクトでは,過半数の不具合修正がそのプロジェクトに参加する少数の開発者によって行われている。特定の少数開発者らはしばしば,複数の管理者から割り当てられた不具合修正タスクを同時に処理する必要があるため,プロジェクト全体としては不具合修正が滞る場合も起こりえる。また,開発者個人の技術的要素だけでなく,管理者と開発者の社会的関係も,多数の不具合修正タスクに取り組む開発者のタスク優先順位に影響を与えていると考えられる。本論文では,Eclipse Platformプロジェクトを対象に行ったケーススタディについて報告する。ケーススタディの結果,「開発者個々人の不具合修正時間は,タスクがどの管理者から割り当てられたかに依存する場合がある」ということが分かり,より効果的なタスク割当支援のためには,管理者のみではなく開発者の視点も導入する必要があることが分かった。(著者抄録)