抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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多言語間コミュニケーションにおいて,同一の単語を用いて会話をしている場合でも,相手の文化について十分に理解していないために,誤解が生じる可能性がある。現在,文化差の有無の判断は,人が行う必要があるが,その判断には相手の文化に関する十分な知識が必要となるため,容易ではない。そのため,文化差が存在することを自動的に検出する仕組みが求められている。そこで本論文では,多言語知識のデータベースであるWikipediaを利用した文化差の検出手法を提案する。検討用データセットを分析した結果,文化差のある語句には,Wikipedia記事の本文やカテゴリに特徴が存在することが分かった。そこで,これらの特徴を考慮した手法を検討した。実験の結果,提案手法は,検討用データセットにおけるすべての文化差に関して,最も良い精度で検出することができた。また,「世界的な観点から説明されていない」「日本語版Wikipediaのみで日本について言及されている」「中国語版Wikipediaにおいて中国について偏った表記がされていない」「各言語版Wikipedia内に各国に対する言及表現が存在しない」の特徴を含む記事が,文化差判定において重要であることが分かった。(著者抄録)