抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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夏季の東シナ海黒潮域における低次栄養段階生態系では,有光層内の栄養塩が枯渇し,シアノバクテリアなど貧栄養環境に適応した小型のピコ植物プランクトンが優占すると考えられている。一方,黒潮フロント渦や台風の通過に伴う短期的・局所的な湧昇により,有光層内に栄養塩が供給されることが知られている。本研究では,2014年夏季に集中観測を行い,このようなフロント渦の定期的な通過による湧昇に伴い基礎生産者が定期的に大型化することにより,低次生態系構造が大きく変化し,エネルギーと物質を効率よく高次栄養段階の生物へと伝達している可能性が示唆された。(著者抄録)