抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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原子核の共鳴散乱現象を利用した物質・生命科学研究のための分光法として,放射性同位体(RI)を励起用のγ線源として利用したMoessbauer分光法が挙げられる。一方,このようなRI線源の代わりに高輝度放射光を用いることにより,放射光は高輝度・高指向性・偏光特性およびエネルギー可変性などといった優れた性質を有しており,RI線源を利用していた場合には困難であった微小領域測定や薄膜等の測定,超高圧・超低温・超高温・強磁場等といった複合極限環境下測定なども可能となった。さらに,放射光のエネルギー可変性を利用した核共鳴非弾性散乱法では,フォノンの励起・吸収を伴った核共鳴励起により振動エネルギースペクトルの測定が可能となった。Moessbauer効果と超微細相互作用について解説した。次に,放射光Moessbauer分光法の概要と研究例について解説した。また,放射光核共鳴非弾性散乱法の概要と研究例について解説した。