抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿では,サービス開発におけるアイデアの洗練化を促すことを目的としたワークショップを提案し,実施例を報告する。今回実施したワークショップを「シナリオスケッチワークショップ」と呼ぶ。本ワークショップの目的は,サービス開発に携わる開発者と,そのサービスを利用する予定のユーザが一堂に会し,互いの意識のずれを解消し,サービスアイデアの合意点をドキュメントに残すことである。ここでは,サービス利用のシナリオをスケッチでドキュメント化することとし,このようなワークショップ名とした。本ワークショップでは,開発者とターゲットユーザが,架空のサービスを想定して,典型的な利用シーンを「演じる」ことで,サービスの実現される姿を具体化する。そして,それを記録し,ストーリーにまとめる道具としてPhotoChatと呼ばれるシステムを利用した。PhotoChatは携帯パソコン上で動作するシステムで,写真撮影とその上でのメモ書きを複数ユーザで共有できるシステムであり,協調体験における気づきやアイデアを即座にとらえて言語化するのに適している。筆者の研究室に所属する卒業研究生を参加者として試験的にワークショップを実施し,ターゲットユーザの理解や要求がシナリオスケッチとして比較的短い時間で具現化されることが確認された。また,それらのシナリオスケッチを見ることで,開発者にとっても,自らの研究テーマの重要なポイントや,聞き手に伝わりづらい点が認識される様子が観察された。(著者抄録)