抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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高緯度縁辺海を含む北太平洋亜寒帯域は生物生産が高いことで知られているが,オホーツク海やベーリング海東部を除く大部分は高栄養塩低クロロフィル(HNLC)海域と呼ばれ,鉄の供給不足により生物生産が制限されている海域でもある。近年の研究から高緯度縁辺海の大陸棚起源の鉄が北太平洋亜寒帯域における生物生産の鍵を握っている可能性が示唆された。一方,古海洋の研究からこの海域では気候変動に伴い海洋循環や生物生産が劇的に変動したことが明らかにされている。本稿では最終氷期から現在にいたるこの海域の生物生産の変遷を解説し,高緯度縁辺海から外洋への物質供給システムが外洋の生物生産に与えた影響について議論する。(著者抄録)