抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,グラフィックプロセッサ(Graphic Processing Unit,以下GPU)の一般目的への利用(General Purpose computation using on GPUs,以下GPGPU)の普及が進み,複数のGPUを利用するヘテロジーニアスクラスタがハイパフォーマンスコンピューティングの分野において一般的になってきた。しかしながら,ノードをまたいだGPU同士の通信はそれぞれのホストCPUのメモリを介した間接的通信を行う必要があり,通信遅延が大きい点が問題である。そこで,筑波大学計算科学研究センターは,GPU同士の直接通信を可能とするPEACH2(PCI-Express Adaptive Communication Hub2)を利用することで複数のGPUを密に接続することができる密結合並列演算加速機構(Tightly Coupled Accelerators,TCA)を提案した。しかしPEACH2は通信にPCIe Gen2x8を利用しており,バンド幅が不足していた。そのためPCIe Gen3x8を利用できるPEACH3を新たに開発した。本報告では,このPEACH3を用いた通信テストを行い,PEACH3の性能の評価を行った。CPU-GPU通信ではCUDA APIに比べ2倍の高バンド幅,低レイテンシを達成した。GPU-GPU通信ではPEACH2とバンド幅,レイテンシともにおおよそ同等の通信性能を達成できる事が確認できた。CPU-CPU通信では過去に測定したドライバレベルの通信と今回APIを利用した通信と比較したところドライバレベルの通信と同程度の通信を実現した。(著者抄録)