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J-GLOBAL ID：201602220261027520   整理番号：16A0643636

エピジェネティック制御の改変によって植物の耐塩性を高める

著者 (3件)： 佐古香織 (理研 環境資源科学研究セ) ,  佐古香織 (JST-CREST) ,  関原明 (理研 環境資源科学研究セ)
資料名： バイオサイエンスとインダストリー  (B & I)
巻： 74  号： 4  ページ： 312-313  発行年： 2016年07月10日 
JST資料番号： G0089A  ISSN： 0914-8981  CODEN： BIDSE6  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 塩害は,農作物の生育に甚大な被害をもたらす。モデル植物としたシロイヌナズナをエピジェネティック制御因子の阻害剤で処理してから,高塩ストレスを与えて,耐塩性を示す物質を探索した。ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤であるKy-2と呼ばれる物質が,ヒストンのアセチル化を増加することで耐塩性を強化することが明らかになった。エピジェネティック制御により,転写活性を変えることで,植物の耐塩性が強化されるが,耐塩性遺伝子以外の遺伝子発現にも影響するため,Ky-2を農薬として用いるにはさらなる検討が必要である。

シソーラス用語： 遺伝的調節 ,  遺伝子発現 ,  *Arabidopsis thaliana ,  塩害 ,  酵素阻害剤 ,  アセチル化 ,  *耐塩性 ,  転写【遺伝】
準シソーラス用語： エピジェネティック制御 ,  *シロイヌナズナ ,  ヒストン脱アセチル化酵素阻害薬 ,  ヒストンアセチル化 ,  転写活性

分類 (2件)： 植物生理学一般  (EH02010Y) ,  植物に対する影響  (EE05030G)

引用文献 (5件)：

• Kim, J.M. et al.: Chromatin changes in response to drought, salinity, heat, and cold stresses in plants, Front Plant Sci., 6, 114 (2015)
• Sako, K. et al.: Ky-2, a Histone deacetylase inhibitor, enhances high-salinity stress tolerance in Arabidopsis thaliana, Plant Cell Physiol., 57, 776 ~783 (2016)
• Furumai, R. et al.: Potent histone deacetylase inhibitors built from trichostatin A and cyclic tetrapeptide antibiotics including trapoxin, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 98, 87 ~ 92 (2001)
• Nishino, N. et al.: Chlamydocin-hydroxamic acid analogues as histone deacetylase inhibitors, Bioorg. Med . Chem., 12, 5777 ~ 5784 (2004)
• Oiso H. et al.: The role of class I histone deacetylase (HDAC) on gluconeogenesis in liver, Biochem. Biophys. Res. Commun., 40, 166 ~172 (2011)

タイトルに関連する用語 (4件)： エピジェネティック制御 ,  改変 ,  植物 ,  耐塩性