抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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暖温帯域における広葉樹の環境適応戦略を水利用の面から説明する目的で,広葉樹5種における木部水分布の季節変化を低温走査電子顕微鏡を用いて組織学的に検討した。その結果,環孔材樹種は,一度の凍結・融解サイクルによりほとんどの孔圏道管がその機能を失うため,樹液の凍結が起きる地域では通水性の著しい損失を落葉により回避する必要があると考えられた。一方,凍結・融解サイクル数が少ない暖温帯域では,散孔材樹種は冬季の通水性の損失はほとんどみられなかった。また,環孔材樹種は他の樹種よりも落葉時期が早かった。凍結・融解サイクル数の少ない暖温帯域において,環孔性型の通水様式をもつ種は光合成を行う期間が制限される傾向があるため,散孔材型の通水様式が有利になりやすいと考えられた。(著者抄録)