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J-GLOBAL ID：201602224355435836   整理番号：16A1314956

多糖分解酵素添加がヤマブシタケ,ナメコ菌床栽培に与える影響

Effects of polysaccharide-degrading enzyme addition on the sawdust-based cultivation of Hericium erinaceus and Pholiota microspora

著者 (3件)： 高畠幸司 (琉球大 農) ,  五十嵐圭日子 (東大 大学院農学生命科学研究科) ,  鮫島正浩 (東大 大学院農学生命科学研究科)
資料名： 日本きのこ学会誌  (Mushroom Science and Biotechnology)
巻： 24  号： 3  ページ： 121-128  発行年： 2016年10月31日 
JST資料番号： L6615A  ISSN： 1348-7388  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： ヤマブシタケ,ナメコ菌床栽培において,培地調製時に多糖分解酵素を添加することによる子実体形成,培地中のグルカン類の含量に及ぼす影響を検討した。ヤマブシタケ栽培ではアミラーゼ(中温性:MPA,耐熱性:HRA)を添加することにより子実体収量は無添加区の1.4倍に増収した。β-1,3-グルカナーゼ(GLU)の添加はアミラーゼと同様に作用し,無添加区の1.5倍に増収した。HRAとGLUを混合して添加した場合(HRA+GLU)では,混合による効果を示さなかった。ナメコ栽培では,MPA,HRAを50-500ppm添加することで子実体収量は無添加区の10-20%増収し,発生する子実体は大型化した。GLUは添加効果が認められなかったが,HRA+GLUではHRAのみの添加より子実体収量が多くなり,相補作用が認められた。MPA,HRAの添加によりヤマブシタケ,ナメコの両培地共に遊離グルコース,低分子α-,β-グルカンの含量が増加した。ナメコ栽培では,GLUの添加により遊離グルコース,低分子α-,β-グルカンの含量に変化はなく,ヤマブシタケ栽培ではGLUの添加によるグルカン類含量の変化はアミラーゼと同様の傾向を示した。これらグルカン類含量の変化は子実体収量の結果と符合した。食用きのこ栽培において,栽培するきのこ種に応じて多糖分解酵素の組み合わせを検討することにより,培地調製時に多糖類分解酵素を添加することは有用な栽培方法になるものと考えられる。(著者抄録)

シソーラス用語： *グリコシド結合ヒドロラーゼ ,  *ヒダナシタケ目 ,  *ナメコ ,  菌床栽培 ,  子実体 ,  栽培 ,  作物収量 ,  グルコシダーゼ ,  栽培試験
準シソーラス用語： *糖分解酵素 ,  *ヤマブシタケ ,  きのこ栽培 ,  栽培方法 ,  β-1,3-グルカナーゼ

分類 (2件)： 野菜  (FC03043X) ,  林産物一般  (FF05010O)

引用文献 (15件)：

• 林野庁:平成26年度特用林産基礎資料(特用林産物生産統計調査,結果報告書),林野庁(2015)
• 木村栄一:施設空調・高速型ナメコ栽培の最新技術,「改訂版 最新きのこ栽培技術」,㈱プランツワールド,東京,pp173-178(2014)
• 高畠幸司:我が国におけるきのこ生産の動向と今後の展望,木材学会誌,61,243-249(2015)
• 増野和彦:ヤマブシタケ,「きのこ栽培全科」,大森清寿,小出博志編,農文協,東京,pp216-219(2001)
• 増野和彦:施設空調型ヤマブシタケ栽培の最新技術,「改訂版 最新きのこ栽培技術」,㈱プランツワールド,東京,pp211-214(2014)

タイトルに関連する用語 (4件)： 糖分解酵素 ,  ヤマブシタケ ,  ナメコ ,  菌床栽培