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J-GLOBAL ID：201602233978169794   整理番号：16A0673195

天然林択伐の「持続可能な施業要件」を再考する

著者 (1件)： 吉田俊也 (北大 北方生物圏フィールド科セ)
資料名： 北方林業  (Northern Forestry, Japan)
巻： 67  号： 1  ページ： 29-32  発行年： 2016年04月01日 
JST資料番号： Y0115A  ISSN： 0388-8045  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 北海道においては天然林に対する択伐施業は広く適用されてきた。生態系保全と木材生産の両立を意識した択伐は有効なオプションであるが,この主張には,当然「適切に実施できれば」との留保がつく。本稿では,過去の施業の結果をふまえた分析に基づいてその問題・結果を次の項目に沿って記述した。1)択伐で許容される伐採量は?,2)森林動態シミュレーション(林分成長量が,伐採自体の影響によって変化してしまうことを組み込んだ森林動態のシミュレーションモデルの構築と実施),3)シミュレーションの結果:施業への示唆(期待される林分成長量より全体の伐採量を少なく設定すること,小径木・針葉樹の比率を下げること,伐採や集材に伴う生存率の低下を食い止める方策をとること),である。

シソーラス用語： *天然林 ,  *伐木 ,  *森林計画 ,  生態系 ,  シミュレーション ,  選択 ,  小径木 ,  針葉樹 ,  集材 ,  生存率 ,  北海道
準シソーラス用語： 持続可能な森林管理 ,  森林施業 ,  生態系保全 ,  *択伐 ,  木材生産

分類 (2件)： 森林経営・経理  (FF01030I) ,  伐木,造材  (FF04000W)

引用文献 (8件)：

• 阿部真・倉本惠生・飯田滋生・佐々木尚三・石橋 聰・高橋正義・酒井佳美・鷹尾 元・山口岳広・正木隆 (2013) 北海道の針広混交林の択伐施業による林床植生の初期反応-種の多様性は損なわれるか-. 日林誌 95: 101-108
• 石橋 聰 (2012) 持続的な天然林材生産を目標とした北方天然林施業管理法. 北方林業, 764: 326-330
• Noguchi, M. and Yoshida, T. (2007) Regeneration responses influenced by single tree selection harvesting in a mixed-species tree community in northern Japan. Canadian Journal of Forest Research, 37 :1554-1562
• Noguchi, M. and Yoshida, T. (2009) Individual-scale responses of five dominant tree species to single-tree selection harvesting in a mixed forest in Hokkaido, northern Japan. Journal of Forest Research, 14: 311-320
• 佐々木尚三,石橋 聡,高橋正義 (2007) 天然林における択伐作業による林分被害について-釧路・空沼・幾寅天然林における被害量の比較. 日林北支論, 55: 95-97

タイトルに関連する用語 (3件)： 天然林 ,  択伐 ,  施業