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J-GLOBAL ID：201602243041542650   整理番号：16A0722989

中性子/X線結晶構造解析によって明らかとなった反転型セルロース加水分解酵素のプロトン伝達経路を含んだ反応機構

Analysis of Reaction Mechanism of Inverting Cellulase Including a Proton Pathway by a Joint Analysis of Neutron/X-ray Crystallography

著者 (8件)： 中村彰彦 (東大 大学院農学生命科学科) ,  石田卓也 (東大 大学院農学生命科学科) ,  日下勝弘 (茨城大 フロンティア応用原子科学研究セ) ,  田中伊知朗 (茨城大 フロンティア応用原子科学研究セ) ,  新村信雄 (茨城大 フロンティア応用原子科学研究セ) ,  鮫島正浩 (東大 大学院農学生命科学科) ,  五十嵐圭日子 (東大 大学院農学生命科学科) ,  五十嵐圭日子 (VTTフィンランド技術研究セ)
資料名： 波紋  (Hamon)
巻： 26  号： 3  ページ： 139-142  発行年： 2016年08月10日 
JST資料番号： L4558A  ISSN： 1349-046X  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： Phanerochaete chrysosporium由来のセルロースPcCe145Aの反応機構をX線・中性子結晶構造解析により調べた。一般塩基残基と推定されるAsn92残基はイミド酸形を示した。中性子回折マップでは,Asn92の側鎖のカルボニル酸素はプロトン化し,プロトン経路によって安定化する。このプロトン経路により,Asn92と一般塩基残基本(Asp114)と主要鎖アミド,及び側鎖ヒドロキシル基とアミド基によって連結している。これは,Asn92による水分子のプロトン引抜と活性化が,Asp114によりグルコシド結合の酸素原子のプロトン化と結合していることを示す。触媒残基の再生は,Asp114のプロトン化と逆プロトンリレーによって実現することを示した。

シソーラス用語： プロトン伝導 ,  Phanerochaete ,  *セルロース ,  *結晶構造 ,  プロトン化 ,  ヒドロラーゼ ,  *酵素反応機構 ,  結晶構造解析 ,  X線回折 ,  中性子回折
準シソーラス用語： プロトン伝達 ,  Phanerochaete chrysosporium ,  加水分解酵素

分類 (2件)： 有機天然化合物の結晶構造  (BK08050M) ,  多糖類  (CF10054P)

引用文献 (9件)：

• V. Lombard, et al., Nucleic Acids Res. 42, D490 (2013).
• J. D. McCarter, et al., Curr. Opin. Struct. Biol. 4, 885 (1994).
• K. Igarashi, et al., Appl. Environ. Microbiol. 74, 5628 (2008).
• D. J. Cosgrove, Nature, 407, 321 (2000).
• M. Saloheimo, et al., Eur J. Biochem. 269, 4202 (2002).

タイトルに関連する用語 (6件)： 中性子 ,  X線結晶構造解析 ,  反転型 ,  セルロース加水分解酵素 ,  プロトン ,  伝達経路