抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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並列計算機において相互結合網は通信機能を司るものであり,全体の物理的・論理的な構成に関わるのみならず,並列実行性能に大きく影響することからシステム全体の成否にも大きく関わる。特に,パケット通信を基としながらパケットの廃棄が許されない条件下で大規模な並列システムを構築し実用に供するにはなお様々な課題をクリアしていかねばならない。そのなかの1つは輻輳制御である。相互結合網での輻輳は配送途中にあるパケットの間での干渉により生じるが,ひとたび発生すると高速に拡大し,全体の転送性能を劇的に悪化させる。このため,できる限り高い通信性能を引き出し,かつ,輻輳に至らない境界の条件で運用する理想的な状態での運用が求められる。このような制御の実現を目指して種々の検討がなされているが,一方で,相互結合網の諸条件・パラメータ等が具体的に与えられたときの理想条件下での通信性能は(一般的には)明らかになっていない。このため,新しい制御手法を検討・考案してもその効果が理論上の限界までどの程度近づいているのか,あるいはどれほどの改善の余地があるのか十分に明確になっていないのが現状である。一般に,理想状態での性能限界を求めるのはNP困難である。本稿では,粒子群最適化(PSO)を導入することで準最適解を求めるアプローチをとる。まず,PSO導入のために問題を定式化し,初期評価としてPSOをナイーブに導入して試行した結果を示す。(著者抄録)