抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,環境保全の重要性から一部の農家や生産組合が,農薬や除草剤などの化学資材を可能な限り使用しない有機栽培および減・無農薬栽培体系に取り組んでいる。しかしながら,直接労働の約3割を除草作業が占める有機水稲栽培では,除草剤を使用しない雑草管理は非常に難しく,除草効果の高い,高効率で省力的な除草機の開発が求められていた。そこで,作業速度が速く,除草効果が高くて欠株率の低い,高効率な水田駆動除草機を開発した。また,雑草防除や水田管理に有効なチェーン除草装置,米糠散布機,溝切り装置も開発した。水田駆動除草機は,3輪型乗用管理機の車体中央部に搭載し4条用と6条用があり,PTO駆動である。本機を利用した通常の圃場条件における除草作業はおよそ1.2m/sで作業でき,水稲の条間は駆動爪付きロータで回転して除草を行い,株間は揺動レーキが左右に揺動することにより除草を行う。除草試験の結果は,4条用,6条用とも作業速度は約1.1~1.2m/sで,4条用が2回の作業で除草率80%以上,6条用が3回の作業で除草率90%以上であった。欠株率は3%以下と低かった。チェーン除草装置は,乗用管理機の後部に装着して牽引し,除草機との併用で株間の除草効果を高くできる。米糠散布機は,乗用管理機の後部に装着し,走行しながら米糠を散布できる。機械除草と米糠散布の併用により,雑草防除効果が高くなり,従来の機械除草より1回作業を省略しても同様の除草効果が得られる。