抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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パーソナルデータの活用にむけた環境の整備が進んでいる。本稿では,パーソナルデータに関する国際カンファレンス「MyData 2016」での議論を参考に,欧米と日本の動向について考察する。パーソナルデータはオープンデータとは異なる。オープンデータは公共のデ-タを誰もが利用できるようにするものであるのに対して,パーソナルデータは個人のデータを自分が自由に利用できるようにするものである。このようなサービスを持続可能なものにするためには,その収集・維持・管理のコストを誰が負担するかという問題を解く必要がある。その方法には,民間企業主導の米国型と,政府主導の欧州型がある。米国型は,GAFA(グーグル,アマゾン,フェイスブック,アップル)等が行っているもので,インターネットで個人情報を収集し,自らのビジネスに利用することを目的としている。データ提供者である個人には,メリットが十分でないと捉えられている。欧州型は,PDS(Personal Data Service)などが行っているもので,自分に関するデータを手元で一元的に管理・運用する機能が提供されている。日本では,政府が欧州型の規制改革を進めている。一方民間では,米国型の規制を求める声も高い。消費者の意向動向に基づく,多様な選択肢の提供が求められる。