抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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著者らは,非食用植物バイオマスの有効利用について研究してきた。その中から,カシューナットの殻から抽出されるカシューオイル(CNSL)を原料とした機能性グリーンプラスティックの開発について紹介する。CNSLは産業廃棄物として大量に処分されており,その有効利用が求められている。CNSLは,フェノール性化合物の混合物であり,精製すると主成分はカルダノールである。これを出発原料として,水酸基をエポキシ基に変換すると,無色透明な液体になる。これに熱処理をしてプレポリマーを合成する。長時間または高温の過熱により,ゲル化し,強固な樹脂が形成される。精製したプレポリマーとアミン化合物との架橋反応により,室温下で希釈液を使わずにフィルムや塗膜を形成することが可能である。今回開発したグリーンプラスティックは,機能材料として重要な可塑性に優れ,耐熱性,耐薬品性,抗菌特性などの特性を有しており,今後,機能性フィルムや,パッケージング,塗料,樹脂などとして,各産業分野への応用が期待される。