抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本の蘭学研究に関して,19世紀に日本を訪れたドイツ人医師フォン・シーボルトの文献を研究していた1980年代後期に,ドイツ・ルール大学でシーボルトの古文書の中に膨大な量の気象観測記録を見出した。日本,英国,ベルギーの気象学者の協力で,世界的に日本の古気候再現の端緒が得られた。気象学を歴史的に見ていく場合にも,学問史としての内実と社会史としての実践が相互にどのように関係を持って来たかを広く且つ複眼的に描くことが必要であろうと考えられる。歴史の科学化と科学の歴史化は,互いに相反するものではなく,両輪として協調的に運営されることが望ましい。但し,この両輪は同軸上の同規模車輪ではなく,前後に位置する自転車型で,多少車輪の大きさや軸のあり方が偏っていても良いのではないかと考えている。