抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では,大規模地震の対策として自然斜面をグラウンドアンカーで補強する際の合理的な設計手法を提案するために,遠心模型実験を実施した結果について,アンカーで補強された斜面の崩壊挙動およびアンカーの抵抗特性に着目して分析を行った。また,実験模型を対象としてアンカーで補強された斜面の残留変位量の評価に対するNewmark法の適用性を検証した。遠心模型実験の結果,斜面模型の崩壊挙動はアンカーが破断するまでは進行的な崩壊挙動を示し,アンカー破断後は滑落的な崩壊挙動を示した。また,アンカー張力は斜面の変位の進行と共に段階的に上昇し,張力が破断強度に達してアンカーが破断することで斜面の抵抗力が減少し更に変位が進むことを確認した。Newmark法による検証解析では,斜面の変形が比較的軽微な段階および斜面が崩壊に至るような大変形領域のどちらにもおいても,解析上アンカーの張力発現特性や破断を考慮していないことなどから,解析結果と実験結果は一致しなかった。(著者抄録)