文献

J-GLOBAL ID：201702229733862250   整理番号：17A1921516

機能性材料とフィルム・シート ナッツの殻からつくる環境調和型グリーンプラスチック

著者 (1件)： 兼橋真二 (東京農工大)
資料名： コンバーテック  (Convertech)
巻： 45  号： 12  ページ： 30-33  発行年： 2017年12月15日 
JST資料番号： Y0873A  ISSN： 0911-2316  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 再生可能資源を原料とする機能性材料がバイオベースポリマーあるいはグリーンプラスチックで,非食用(非可食)資源からの開発が近年の検討課題となっている。そこで,本稿では,非可食植物ポリフェノール化合物であるカシューナットシェルリキッド(CNSL)を原料とした機能材料について紹介した。具体的には,まず,まずカシューナッツの殻からつくるCNSLの主成分はアナカルド酸が脱炭酸したカルダノールで,これらの製造には,人体や環境に有害な有機化合物や重金属触媒が用いられ,高温処理プロセスも用いられるため,環境負荷低減の製造プロセスの確立を目指して,アミン反応型CNSLエポキシポリマーを開発し,その合成経路を示した。さらに,アミン反応型CNSLエポキシポリマーは,有機溶剤フリーで,室温で容易に塗膜だけでなくフィルムやシート,樹脂成形ができることを述べ,特性として,300°Cまでの熱的安定性(耐熱性),化学的安定性(耐薬品性),黄色ブドウ球菌や大腸菌に対する抗菌特性等を挙げた。

シソーラス用語： *生分解性高分子 ,  *バイオマス ,  *機能材料 ,  *多価フェノール ,  *カシューナッツ ,  減少 ,  環境汚染 ,  *環境順応 ,  *エポキシ樹脂 ,  アミン ,  反応経路 ,  耐熱性 ,  耐化学性 ,  抗細菌作用 ,  バイオベースポリマ
準シソーラス用語： *グリーンプラスチック ,  *ポリフェノール化合物 ,  *環境調和 ,  環境負荷低減 ,  合成経路 ,  *非可食性バイオマス

分類 (4件)： エポキシ樹脂  (YH07040I) ,  重合反応一般  (CG04010H) ,  高分子固体の物性一般  (CG02021V) ,  高分子廃棄物処理  (YH01020W)

物質索引 (1件)： カルダノール

引用文献 (7件)：

• 木村良晴、小原仁実:バイオベースマテリアルの新展開,シーエムシー出版(2007)
• 日本バイオプラスチック協会:バイオプラスチック材料のすべて,日刊工業新聞社(2008)
• S. Kanehashi, K. Yokoyama, R. Masuda, T. Kidesaki, K. Nagai, T. Miyakoshi : Preparation and characterization of cardanol-based epoxy resin for coating at room temperature curing, J. Appl. Polym. Sci., 130, 2468-2478(2013)
• S. Kanehashi, R. Masuda, K. Yokoyama, T. Kanamoto, H. Nakashima, T. Miyakoshi : Development of a cashew nut shell liquid (CNSL) - based polymer for antibacterial activity, J. Appl. Polym. Sci., 132, 42725 (2015)
• S. Kanehashi, S. Tamura, K. Kato, T. Honda, K. Ogino, T. Miyakoshi : Photopolymerization of bio-based epoxy prepolymers derived from cashew nut shell liquid (CNSL), J. Fiber Sci. Technol., 73, 210-221 (2017)

タイトルに関連する用語 (6件)： 機能性材料 ,  フィルム ,  ナッツ ,  殻 ,  環境調和型 ,  グリーンプラスチック