抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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(ア)フォールアウトを受けたクリ,ブルーベリーにおける放射性セシウムの移行動態に関する調査:フォールアウトを受けたクリ樹では,地上部各器官の放射性セシウム濃度に大きな差は認められなかった。果実,葉,1年枝の濃度は,指数関数的に土壌中の濃度より速やかに減少した。果実中の放射性セシウムは,フォールアウトを受けた部位からの移行が主であると推察された。また,ブルーベリーにおいて,フォールアウトを受けた器官の放射性セシウム濃度は,フォールアウト後に発生した果実,葉より著しく高かった。果実,葉の濃度は,土壌中の濃度より速やかに減少した。果実中の放射性セシウムは,フォールアウトを受けた部位からの移行が主であると推察された。(イ)地表面管理の異なるリンゴ園における放射性セシウムの動態に関する調査:リンゴ園では,地表面管理の違いにより土壌中の放射性セシウムの分布に違いが生じるものの,事故発生後4年間はリンゴ果実の放射性セシウム濃度への影響は認められなかった。また,雑草,落葉等の地表面有機物に含まれる放射性セシウム量は年ごとに大きく減少した。(ウ)フォールアウトを受けたカキにおける放射性セシウムの移行動態に関する調査:カキでは,フォールアウトを受けた樹皮から枝の内部へ,また,フォールアウトを受けた組織から新生器官へと放射性セシウムが拡散するように移行していることが示された。また,組織の含水率が高く水の移動量が多いほど移行量が多くなると推察された。(エ)フォールアウト後に植栽した樹体における移行係数の算出:2年間の調査で,フォールアウト後に植栽したクリの果実への
137Csの移行係数は0.00037~0.00139,ウンシュウミカン果実への移行係数は0.00020~0.00048であった。初結実のカキ果実では,「蜂屋」が0.0027~0.0035,「平核無」では0.00030~0.00048であった。(著者抄録)