抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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古地図は,歴史的背景を知るうえで重要な手掛かりの一つである。そのため,地図から文字領域を抽出することができれば地図同士を対応付けることができ,地図を比較することで新たな発見につながる。しかし,古地図は文字の向きがバラバラで様々な向きの文字列が書かれている。さらに縦書きや横書きの文字列が含まれているため,機械的に光学文字認識(OCR)を適用するのは難しい。そこで本研究ではユーザが文字の向きに沿ってなぞることで文字を切り出しマッチングを行うシステムを提案する。手法としては,ユーザが地図中の文字列を文字の向きに沿ってなぞり,なぞった線上に存在するラベリングされた固まりを文字をみなすことで文字列を切り出す。マッチングは切り出した文字をスリット状に切り出し,その勾配分布特徴量を用いて行う。また本研究では,ユーザがなぞった文字をデータベースに追加するシステム構成とする。そうすることでなぞった文字は新たな検索対象となり,データベースの拡張につながる。なぞった文字というのはユーザの興味の対象であり,それらを登録していくことでデータベースは集合知としての価値を持つ。本稿では提案したシステムを用いて古地図から読み取れたことについての利用例をシナリオで示す。(著者抄録)