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J-GLOBAL ID:201702250907476903   整理番号:17A0459696

カロテノイドの機能性とその吸収に対する食品成分の影響

著者 (3件):
資料名:
巻:号:ページ: 474-479  発行年: 2017年04月20日 
JST資料番号: F1907A  ISSN: 2432-5511  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 解説  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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野菜や果実.水産物に含まれる色素成分であるカロテノイドには,プロビタミンA活性.抗酸化作用などの他に肥満に関係する疾患予防などの生理機能を有することが明らかになってきた。そこで,今回はカロテノイドによる脂肪細胞での慢性炎症の抑制効果およびカロテノイドの生体吸収に対する食品成分の影響について紹介した。ワカメ,コンブなどに含まれるカロテノイドの一種であるフコキサンチンは,体内に吸収されるとフコキサンチノールに代謝され蓄積される。そこで,フコキサンチノールの作用について,肥満状態の脂肪細胞とマクロファージ様細胞の共培養系で評価した結果,MCP-1とIL-6のmRNA発現量が低下した。また,プロスタグランジンの合成に関わるCOX-2の発現もmRNAレベル,タンパク質レベルの両方で低下した。これらの結果から,フコキサンチンによる糖尿病の予防作用は,脂肪細胞での慢性炎症の緩和に伴うインスリン抵抗性の改善であることが示唆された。また,同様の共培養実験を用い,パプリカカロテノイドの作用を評価した。その結果,パプリカカロテノイド添加細胞では,レジスチン,IL-6,MCP-1とTNF-αのmRNAの発現の低下傾向が認められた。これらのことから,パプリカカロテノイドは,肥満によっておこる脂肪細胞での慢性炎症状態を緩和することが示唆された。また,ヒト小腸上皮細胞モデル細胞(Caco-2)に対して異なる種類の脂肪酸とカロテノイドで調製した混合ミセルを添加し,吸収性の違いについて比較を行った結果,それぞれのカロテノイドと脂肪酸の組み合わせで異なることが示唆された。さらに,人工消化液でフコキサンチンの分解度合いを比較した結果,フコキサンチン単独よりも糖脂質や海藻由来の脂肪酸を含む海藻脂質の方が損失の割合が低いことが明らかになった。このようにカロテノイドの吸収には相性のよい食品と組み合わせることで,生体利用性が高まる可能性が考えられた。
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分類 (3件):
分類
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食品の化学・栄養価  ,  カロチノイド,その他のテルペノイド  ,  物質の代謝 
タイトルに関連する用語 (2件):
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