抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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バイオマス活用は発電などのエネルギー生産と合わせて,地域の資源を有効活用することにより循環型社会の形成に寄与するとともに廃棄物削減にも貢献する。本稿では,バイオマス活用技術の一つであるメタン発酵技術に注目し,その課題と可能性,特に,メタン発酵で生じる消化液の液肥利用としての有効活用について論じた。メタン発酵施設において,消化液をコストをかけて排水処理するくらいなら液肥として農家に安価で提供した方がよいとする施設が増加している。消化液の液肥利用には,重金属などの成分含有量のチェックや,アンモニア態窒素の揮発など留意すべき課題はあるものの,この10年で採用事例も増え,効率的作業手順や,耕種農家への普及のためのノーハウが蓄積されている。この効率的システムを構築するには,プラントメーカー,原料廃棄物排出者,その収集事業者,行政機関,使用農家など多くの関係者間の密接な連携が必要であるが,このシステクが構築できた暁には廃棄物問題を巡る地域社会の課題を一度に解決できる可能性を有していることを指摘した。