抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ソフトウェア開発データが大規模なスケールで利用可能になり,マネージャや開発者に対するより良い意思決定のために知見の発掘・共有を促すソフトウェア・アナリティクスが注目されている。本論文では,企業で蓄積された開発データを用いたソフトウェア・アナリティクスの事例として,1)ソニーモバイルコミュニケーションズ(株)のコードレビューの分析,2)国内約10社の実プロジェクトデータの分析を紹介した。1)ではコードレビューをせずに外部コードを内部コードに取り込むと品質低下に繋がることがわかり,分析結果に基づいて開発プロセスを改善する知見が得られた。2)ではソフトウェア開発の上流工程におけるレビューでの不具合摘出比率が高い,及びソフトウェア規模当たりのテスト不具合検出数が少ないと信頼性が高いといった傾向が明らかになった。次に,ソフトウェア・アナリティクスに利用可能な公開データセットとして,i)GHTorrent,ii)TravisTorrent,iii)Tera Promise,iv)MSR Data showcase,v)StackExchengeを概説した。そうしたオープンなデータセットや統計解析ツールの整備に伴い,障壁が小さくなったソフトウェア・アナリティクスにおける典型的な失敗についても論じた。