抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年のクラウド計算基盤の高性能化に伴い,複数のクラウド基盤を連携して活用するインタークラウドへの関心が高まっている。インタークラウド上で効率よくアプリケーションを実行するには,実行状況に応じた計算資源の再構成が重要だが,既存システムの計算資源の割り当て方法は,あらかじめ確保された計算資源の利用効率を最大化することを目的としており,資源の動的な追加や削除が可能なクラウド環境を前提とした資源割り当て方法として最適とは言い難い。またアプリケーションごとに適切な再構成戦略は異なるが,既存の再構成システムはオートスケーリングなどの一般的な再構成手法のみしかサポートしていないものが多く,アプリケーションに特化した再構成の実現は容易ではない。これらの問題を解決するため,本論文では,計算資源の動的な確保および削除を行うことを前提とし,アプリケーションの要求に合わせて計算資源の再構成を行うフレームワークを提案する。本フレームワークでは,再構成に必要な計算資源が満たすべき要求が計算資源の性質に関する制約(資源要求制約)に帰着できることに着目して分割された,アプリケーションスケジューラおよびリソースアロケータの2つのサブシステムのインタラクションにより計算資源の再構成を行う。これにより,アプリケーションからは独立にリソースアロケータのモデル化や実装が可能になり,またアプリケーションスケジューラを実装することで,リソースアロケータに変更を加えることなく新たなアプリケーションの再構成が可能になる。最後にサブシステムの一つであるリソースアロケータのプロトタイプおよび,再構成の判断に不可欠な,アプリケーションメトリクスの収集機能についても述べる。(著者抄録)