抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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我が国には再現困難な貴重文化財を含む伝統的な木造建造物が多く存在している。伝統木造建造物の耐震要素の主要な項目には「柱の傾斜」,「復元力」,「接合部の仕口」や「壁面のせん断能力」等が関係すると言われている。本研究では,秋田県由利本荘市に現存する江戸中期の伝統木造建造物の1/5の縮尺模型において人工的な振動を強制的に加え,ピエゾセンサ, レーザ変位計,加速度計による各々の計測結果を比較し,構造用ヘルスモニタリングのために考案したピエゾセンサの有効性について検討した。FEMによる解析では,最大振動周波数が15Hzで計算されていることから,実測では計算値近傍の振動周波数15Hz時におけるピエゾセンサとレーザ変位計の出力結果を比較した。本研究で得られた知見は次の通りである。1)開発したピエゾセンサは変位と比例した電圧による出力を得ることができ,この数値から振動の大きさや周波数を推定することと変位を換算することが可能である。2)本計測システムによる簡易測定手法は,センサ電源が不要であり,複雑な解析値を求める必要もなく簡易的な計算式から解を得られることから,実用的なスマートセンシングの構築が可能である。3)本センサからの出力電圧は加速度の変化に依存することが大きく,加速度計との比較結果から簡易計算を用いた加速度の近似値を導くことが可能である。