抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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・環境省の緊急対策外来種であるアメリカザリガニは,日本の水辺生態系において壊滅的な被害をもたらすことが近年報告されるようになり,希少な水生昆虫類が生息する地域では積極的な駆除が行われている。
・長崎県の五島列島の南端の福江島・五島市三井楽町の夫婦池周辺は,ヒメミズスマシ,クロゲンゴロウ,コガタのゲンゴロウやガムシなどの絶滅危惧種などが生息するホットスポットであるが,著者らの2014年の調査でザリガニの侵入・定着が確認された。本資料では,約2年にわたる駆除活動についての中間報告と,その活動から浮かび上がってきた課題を考察した。
・アメリカザリガニの侵入範囲の確認と駆除活動。
・新聞報道の思わぬ結果(著者らの駆除活動が新聞で報道されると,福江島の他の地域から親子連れでザリガニ釣りにくる家族が目に付くようになった。このようなザリガニ採集が駆除に結び付けば良いのだが。外来種であることやザリガニが侵入すると地域の生態系に影響があることを認識せずに,持ち帰ったりすると,飼いきれなくなった場合に近所の溜池や河川へと放逐することも予想され,更なるザリガニの拡散を招く恐れがある。一般市民はもちろんのこと,特に教育機関への外来種門の啓発は重要な課題であろう)。