抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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二次元コードとしてのQRコードはウェブページへのアクセス,特に最近では決済への利用等,幅広い用途に用いられている。しかしながら利用する人はQRコードと視認はできるものの,その意味を直接解釈することはできない。QRコードを文字,あるいはデータとして解釈,つまり復号する専用のQRコードデコーダが必要である。QRコードは1990年代から利用が広まったものの,専用のデコーダが必要なことから限定的であった。この数年のスマートフォンの普及によりQRコードデコーダが標準で,あるいはアプリで実装されたことから一挙に広まったのである。QRコードは高い認識率を誇るものの,その内容を人が直接解釈できないことから,悪意のあるものが偽装したQRコードを作成し,不用意な操作から悪性サイトに導かれることが問題となっている。特に決済に用いられることが一般化した中国では,店舗側に表示されたQRコードを第三者が張り替えることによって,不正送金させる事件が多発している。また,QRコードを作成するうえで,QRコードが作成できるシステム開発会社に依頼するか,もしくはQRコード作成ソフトあるいはQRコード作成サイトを利用することが一般的である。しかし悪意を持ったシステム開発会社や作成サイトが偽装したQRコードを作成し,配布することも十分考えられる。しかしながら偽装したQRコードは悪性サイトに誘導されるがゆえに発見が容易であり,早い時点で対策が講じられる。本稿では,QRコードの構成方法,特に利用される誤り訂正符号の性質を利用して,発見が容易でない偽装されたQRコードの作成方法を示す。さらにその評価を行う,合わせて,偽装されたQRコードの危険性を明示するとともに,注意を喚起する。(著者抄録)