抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
著者らは,これまでに発芽玄米酒粕を用いて減塩パンを製造してきた。これからもパンつくりに発芽玄米酒粕を用いていきたいと考えている。in vitro条件下で,発芽玄米酒粕,発芽玄米酒,清酒中のアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害活性を測定した。その結果,ACE阻害活性(発芽玄米酒粕,発芽玄米酒,清酒)は,IC
50値で,それぞれ0.15mg/ml,1.15mg/ml,1.55mg/mlであった。発芽玄米酒のACE阻害活性は,清酒のそれよりも強かったので,発芽玄米由来成分にACE阻害活性があることが分かった。また,発芽玄米酒粕のACE阻害活性は,発芽玄米酒のそれよりも強かった。まとめると,発芽玄米酒粕は発芽玄米酒よりも,ACE阻害活性が残っていることが期待された。食品の機能性成分を探索し,容易に同定する方法として,発芽玄米酒粕抽出物由来の機能性ジペプチドの同定法の開発試験を行った。LC-MS分析の結果から,Intelli Target機能とMS Match機能を持つソフトウエアACD/MS Workbook Suite(Advanced Chemistry Development社,カナダ)を用いて,ACE阻害活性を持つジペプチドを探索した。両機能を比較した結果,MS Match機能によって,発芽玄米酒粕中に血圧降下効果を持つVal-Proジペプチドが存在することが示された。LC-MSの結果からMS Match機能を用いることで,有効なジペプチドを容易に同定することができた。(翻訳著者抄録)