抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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・バグ孔隙システムを有する新生代炭酸塩ビルドアップ貯留層は,地表露出イベントを含む近地表続成作用改変が原因で,しばしば複雑な貯留層性状と分布を示す。本研究では,炭酸塩ビルドアップ貯留層に対する類似体としての南大東島における大東層炭酸塩岩の孔隙システムに対する近地表続成作用の影響を評価した。隆起したサンゴ礁構造における岩石学的関連に基づくと,南大東島の外側縁辺部と内側陸部はそれぞれ礁縁部とプラットフォーム内部に対応する。岩石学的研究によると,通常はその内部でドロマイトが置換を保存するセメント及びファブリックとして発生する大東層のドロストーンは石灰岩と同様の孔隙システムを有することが明らかになった。この層におけるドロマイト化作用は主に外側縁辺部と内陸部東部において観察される。ドロマイト分布は,岩相分布よりはむしろサンゴ礁地形によって支配される。この層の孔隙率-浸透率は,モールド孔隙やバグ孔隙のような溶脱孔隙によって強く影響される。孔隙特性に基づき,炭酸塩岩は4つの岩石タイプ(RT0;セメント化岩石,RT1;孤立したモールド孔隙主体,RT2;サンゴ溶脱孔隙主体,RT3;連結したバグ孔隙主体)に区分される。孤立した孔隙で構成されるRT0とRT1は,孔隙率の値にかかわらず,一般的に3mD未満の浸透率を示す。RT2とRT3は良好に連結した孔隙システムを持つので,これらは中程度から優れたた孔隙率-浸透率領域にプロットされる。貯留層の性状及び分布は,礁地形,相,ドロマイト化作用に関連する複合的な近地表続成作用イベントによって支配される。方解石/ドロマイトのセメント化作用は外側縁辺部で発達し,RT0とRT1岩石を形成した。対照的に,溶解作用は内陸部で支配しRT2とRT3を形成した。(翻訳著者抄録)