抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
アンダマン海で得られた堆積物コア中の藻類バイオマーカーの分析から,後期中新世の海洋基礎生産者の変動を復元した。アルケノン濃度とReticulofenestra属の存在度から,R.minutaが主なアルケノン生産者であったと示唆される。7Ma以降で,淡水流入の減少を示すC38メチルアルケノンの増加にR.pseudoumbilicusの出現が同調する一方,アルケノン濃度は減少する。珪藻Probosciaの生産性を示すDiol Index-2(DI-2)は,7Ma以降の珪藻殻の激減に反して増加傾向を示した。珪藻生産は7Ma以降も維持されていたと考えられる。7Ma前後は,インド夏季モンスーンの強化が指摘されているが,渦鞭毛藻の海洋基礎生産への寄与を示すDinosterol指標も増加傾向にある。珪藻の激減を示す微化石データとは反するが,バイオマーカーの結果からは,7Ma以降の円石藻に対する渦鞭毛藻・珪藻の生産性の増大が示唆された。(著者抄録)