抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿では,音楽音響信号のChroma領域におけるNMFと,和声推定への応用を検討する。ある単一楽器による学習用データに対するNMFで得られた基底を,他の学習用データと同一の楽器による演奏データに対するNMFでも共有する。これによって得られたアクティベーションでは,楽器音の倍音構造に起因する不要成分が抑制されることが期待される。特に,和声推定ではピッチクラス情報が重要であるので,基底を12次元に圧縮でき,計算速度の向上も同時に期待できる。また,これらの手法によって得られたアクティベーションを出力確率と見なし,統計的に得た和声の遷移確率を用いることで和声進行はHMMでモデル化可能である。不要成分の少ないアクティベーションと統計データを複合的にHMMのモデルに用いることによって和声推定精度の向上が期待できる。評価実験として,倍音成分の異なる楽器のChromaの本手法による不要成分軽減の実証,また,和声ラベルが付与されたピアノ楽曲データに対する本手法と従来のChromaにおける和声推定の精度を比較することによって,本手法の和声推定への有用性を示す。(著者抄録)