抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿では,端末の密度が非常に疎な疎密度モバイルアドホック網におけるフェイクメッセージ攻撃の対策について検討する.疎密度モバイルアドホック網では,複数の端末を中継し,メッセージの配送を行う蓄積運搬転送型ルーチング方式が用いられる.このルーチング方式では,中継端末は自身のバッファ内のメッセージを容易に書き換えることができるため,ネットワーク内に悪意を持つ端末が存在すれば,その端末はメッセージを改ざんし,フェイクメッセージを拡散することができる.本稿では,まず,システムのダイナミクスを連続時間吸収マルコフ連鎖としてモデル化し,マルコフ解析によってフェイクメッセージ攻撃の特性や影響力を明らかにする.さらに,メッセージのハッシュ値を用いたフェイクメッセージ攻撃の検知手法を提案する.提案手法では,メッセージとハッシュ値の両方を持つ端末が別の端末と遭遇した場合,どちらか一方のみを転送することで,メッセージとハッシュ値が異なる経路によって受信先端末に配送される可能性を高める.シミュレーション実験により,提案手法がフェイクメッセージ攻撃の発生を検知できることを示す.(著者抄録)