抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,高性能計算の分野で再構成可能なハードウェアであるField Programmable Gate Array(FPGA)が次世代の演算加速装置として注目されている。FPGAを高性能計算で用いる際の障壁は開発の困難さであったが,高位合成手法の発展に伴いこの問題は解決しつつある。最新のFPGAは最大で100Gbps×4の通信性能を有しており,我々はその強力な通信性能に注目している。FPGAの絶対性能は他のアクセラレータよりも低いが,FPGAが持つ演算能力と通信能力を組み合わせることでより広い範囲の問題にFPGAが適用できると考えている。本研究の目的は,高位合成で記述されたFPGAアプリケーションから通信機構を操作し並列処理システムを実現することである。通信のスループットやレイテンシだけでなく,姫野ベンチマークを用いた性能評価を行い,高位合成で記述したFPGAアプリケーションで並列計算が可能なことを示す。我々はFPGA間で直接通信を行う環境としてChannel over Ethernet(CoE)というシステムを開発しており,バンド幅は最大で7.13Gbpsを達成し,4バイト通信時のレイテンシは980nsであった。姫野ベンチマークで,問題サイズMを4FPGAで実行する場合に22659MFLOPSの性能が得られ,4FPGA時に1FPGA時と比べて3.61倍という良好なStrong Scalingの結果が得られた。(著者抄録)