抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では,多入力の残響抑圧処理を1つの処理モジュールと考え,入力チャネルの異なる複数の処理モジュールを多段接続することで高い残響抑圧性能を実現する処理(多段処理)を提案する。今回,残響抑圧処理モジュールとしては,セミブラインドMINT法と適応無相関化逆フィルタの2つを利用した。多段処理の性能は,各モジュールの入力チャネルの組み合わせにより変化する。このため高い性能を実現するための予備的処理として,チャネル選択処理および遅延付加処理についても提案する。8チャネルのマイクアレイによる収録信号を用いた実験により各処理を評価した結果,以下の3つの知見を得た。(1)チャネル選択処理:選択チャネルの違いで抑圧性能に3-10dBの差が発生。適切なチャネル選択により残響抑圧性能を低下させることなくチャネル数の削減が可能(2)遅延付加処理:遅延付加は,特に遅延付加前の性能が低い場合に有効で,2-6dBの性能向上が可能。(3)多段処理:全チャネルを用いた1回の処理の残響抑圧性能がセミブラインドMINT法で14.6dB,適応無相関化逆フィルタで3.5dBであるのに対し,多段処理ではそれぞれ18.2dB(+4.2dB)および13.6dB(+10.1dB)となり,提案法が残響抑圧性能を向上させる手法として有効であることを確認した。(著者抄録)