抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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機械加工現場において,切削油や水溶性切削油剤といった加工液は作業者に健康被害を及ぼす懸念があり,廃棄の際に莫大な廃液処理コストと環境負荷を生じている。本研究では加工液に無害な水のみを使用し,防錆剤を用いず工作物に致命的な錆を微小電流で防ぐ電気防錆加工法を生産現場で多用される切削加工に応用し,実験的にその効果を検討した。適切な電極組み合わせと定電流制御により安定した電流供給を実現し,最長3時間の防錆を達成した。また,有効防錆領域を解明し1時間の防錆電力は0.0122Wと省電力で使用上十分な防錆効果があり,その際,危惧される工作物の水素脆性を検証し実用上安全であることが示された。さらに,工作物を水中に浸漬して切削する本加工法と従来加工法との切削性能を比較し,軽切削において切削油には劣るが水溶性切削油剤より表面粗さが改善する結果を得た。本加工法は新しい環境調和型加工法として期待性があるといえる。(著者抄録)