抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本論文においては,コヒーレントノイズが卓越する環境においても適応可能なMT法データの重み付けスタッキング処理方法について報告する。本方法はリモートリファレンスにより取得されたスペクトル行列に対して重み付けし,スタッキング処理を行うことで,ノイズを低減させるものである。重みとしては,スペクトル行列中における観測点と参照点の相互パワースペクトルと,観測点の自己パワースペクトルが持つノイズに対する特性に着目した。ノイズが卓越するに従い,観測点と参照点の相互パワースペクトルと,観測点の自己パワースペクトルの比は小さくなる。このような特性はコヒーレントノイズに対しても適用できるため,本特性を用いた重み付けによりスタッキング処理を行うことで,コヒーレントノイズが卓越したデータについても,その影響を小さくすることができる。本稿においては,コヒーレントノイズの代表例として,直流電車による漏洩電流を模式的にCSMT信号と仮定したモデルデータを用いて,本手法の有効性を示した。さらに,従来,調査技術者が目視により行ってきたデータを取捨選択する作業よりも効率的且つ効果的なスタッキング処理を行うために必要な重みの偏りを最適化する方法について提案した。(著者抄録)