抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,既存の光デバイスにより構築可能であり,かつ,波長単位よりも細かい粒度での帯域割当が可能な光ネットワークアーキテクチャとして光トレイルネットワークが注目されている。また,このアーキテクチャとトークンパッシング型メディアアクセス制御を前提として,トークン保持ノードにおいてトレイルを上流トレイルと下流トレイルへと分割し,それぞれのトレイルで独立してデータ転送を行うことによりスループットの向上を目指したトレイル二分割方式も提案されている。この方式は下流トークンの受信のみを契機としてトレイルを分割するため,上流トークン保持ノードの上流に位置するリンク上の帯域は未だ遊休状態のままである。本稿では,さらなるスループットの向上を目的として,トレイル多重分割方式を提案する。この方式は,下流トークンだけでなく上流トークンをもトレイル分割の契機とすることにより,上述した遊休状態の帯域を有効利用する。提案方式を用いた場合のトラヒック収容判定問題を線形計画問題として定式化し,それを解くことにより多重分割トレイルの最大実効スループットを導出し,従来の二分割トレイルに対する最大実効スループットの向上の程度を検討している。数値例によると,多重分割トレイルに都合の悪い(各ノードペアの送信レートが互いに等しい)トラヒックパターンでは,最大実効スループットの向上は見られないが,多重分割トレイルに都合の良い(隣接ノード間のみで送信が行われ,かつ,それらの送信レートが互いに等しい)トラヒックパターンでは,最大で約1.93倍の最大実効スループットを得ることができる。(著者抄録)