抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,形状記憶合金の磁性体について,反強磁性(AFM)-フェリ磁性(FRI)のような磁気一次相転移のダイナミックスが磁場により抑制されることが見出され,カイネティックアレスト効果(KA効果)として報告された。磁場によるKA効果の物性への影響を多方面から評価することは,今後,磁場で磁気相転移を制御する材料開発において重要となる。本研究では,磁場中におけるMn
2-xCo
xSb(x=0.17,0.2)の磁気特性を明らかにするために,10-620Kの温度範囲で16Tまでの強磁場で磁化測定および電気抵抗測定を行った。置換量x=0.17と0.2のキュリー温度TCはそれぞれ488Kと476Kと見積った。x=0.17と0.2の一次相転移温度T
tはそれぞれ75Kと145Kと見積った。磁場印加により,T
tは減少するとともにヒステリシス幅が増大する。これらの結果は,単に磁場でKA効果が出現するのではなく,印加磁場や組成の変化により相転移温度T
tがT
KA以下になると,KA効果による相の凍結状態が生じることを示唆している。