抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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電灯需要は1990年代から2000年代にかけて高い伸びを示してきた。電灯需要の構造解析を行うことにより,電灯需要が伸びてきた要因を明らかにした。また,今後の電灯需要の推移を把握するために,2030年までの電灯需要のシミュレーションを行った。1)1990年代からの中長期的な伸びについては,世帯数の伸びで表される世帯要因と習慣要因とが大きな影響を及ぼしていることが明らかとなった。世帯要因は大都市圏で大きく,習慣要因は地方で大きい。この習慣要因には家電機器の普及や大型化・高機能化といった電化の影響が含まれ,電化の影響が地方で大きいことを示唆している。2)2030年までの都道府県別世帯数の予測結果によると,世帯数は2020年にピークを迎え,2030年には,東京都等を除く44道府県で減少する。この結果を用いて都道府県別の電灯需要のシミュレーションを行うと,2020~2030年には首都圏や沖縄県等を除いた地域で世帯数の減少による影響が支配的となって,電灯需要は減少傾向に転ずるという予想結果となった。3)今後,高齢化要因や習慣要因が電灯需要に及ぼす影響を考察するため,世帯属性別の電灯需要の動向の分析や,家電ストック数変数の導入による電化の構造分析が必要である。