抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2014年12月から2015年1月にかけて(ニュージーランドからの25日間の日程),海洋観測船白鳳丸(海洋科学技術開発機構所有)による研究航海に参加した。訪れる海域は様々ですが,本航海は南極海・南太平洋の西経170度線に沿って航路上に10観測点を設け観測を行った。この観測計画では,地球規模での海洋の化学分析を測定し,以前に行われた観測との変化,また以前は測定できなかった成分の分布を知ることが目的の一つで,そのため各国の同意が得られた観測方法に従ってデータを取り,また試料も一定の手法で採取・処理したものを分析する。主たる観測は,一定間隔の観測点における海洋の物理・化学指標観測,化学成分測定のための採水,海水中懸濁物の採取,海底堆積物の採取です。このほか放射性元素測定のための海水採取,現場化学成分分析装置による鉄濃度の測定など,それぞれの研究者が独自の研究を行います。全体の観測計画,共通の設備の整備や動作確認(海洋観測採水システム等),各自の研究機器の確認と設置,ある観測点でのスケジュール等について紹介した。著者の研究目的は,海水中微量金属のうち銅イオンがどのくらいの割合で有機化合物と結合しているか(錯生成能),結合している有機化合物(配位子)との結合の強さはどのくらいなのか(安定度定数),植物プランクトンの増殖に寄与する可能性のあるとされている鉄のうち二価の状態のものがどの程度存在するかについて紹介した。