抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
高潮の大きさを決める主因子は台風である。本稿は,著者らがこれまで開発してきた潮汐,高潮,波浪結合モデル(SuWAT)について紹介し,高潮に及ぼす潮汐変動およびセットアップ(潮位上昇)について論ずる。SuWATは,ジャンセンの風波発達理論と第三世代波浪モデルSWAN波浪によるラディエーションストレスを採用した。潮汐変動の影響の調査について,2003年のMaemi台風に相当する条件下で,韓国西海岸の高潮効果を再現確認した。また台風により土佐湾海岸で確認された異常高潮が,吹寄せと気圧低下だけで再現できず,潮位上昇(セットアップ)の影響が大きいことを示し,また1959年に発生した伊勢湾台風(15号)の高潮の再現実験を行った。高潮の将来変化予測には,全球気候モデル(GCM)データを駆動力とした高潮の将来変化予測実験を行い,極値統計を用いて,将来100年確率で,伊勢湾では2.2~2.6m,三河湾では2.5~3.2mと際立って増大することを予報した。