抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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危機管理の分野での事故の脅威の分類の一つである,ノーマルアクシデントに関する理論と高信頼性組織に関する理論の比較をした。まず,ノーマルアクシデント理論について,組織事故研究の中でその用語を最初に用いた社会学者Perrowの考え方を紹介した。彼は,事故原因の多くがヒューマンエラーによるとされていたことに疑問を呈し,システム的な観点から事故原因を探ろうとして,1)相互作用が複雑か線形か,2)システム内部の要素が単純か複雑か,の二つの次元での原因追究を試みた。次に,ノーマルアクシデント研究がシステムとしての組織構造が含む脆弱性を懸念するのに対して,「なぜ事故を起こさないのか」というポジティブな側面に注目し,マインドフルネスなど組織文化の有効性を主張する高信頼性組織研究を紹介し,両者を対比させた。次に,「リダンダンシー」に対する視点の両者の違いを述べた。その上で,組織的安全を考えるには,両理論の統合が不可欠であるとした。