抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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スマートフォンを利用した屋内位置情報サービスが普及しており,GPS精度の不十分な屋内において位置を取得する様々な手法が提案されている。有効な位置推定手法のひとつに,加速度センサや角速度センサを利用したPedestrian Dead-Reckoning(以下PDR)がある。PDRでは様々な手法が提案されているが,スマートフォンのセンサを用いた手法では十分な性能を得られていない。本研究では,行動センシング知識を定義し,それに基づくPDRの精度向上手法について提案する。本研究において行動センシング知識は,歩行者の身体情報や健康状態からなる歩行者情報,移動している環境や建物の概要からなる環境情報,行動の種類やその行動の特徴からなる行動情報,センシングに利用するセンサ端末の種類やその保持位置からなる端末情報の4つから構成される。これらの情報は,個別に利用する研究は行われているが,体系的に整理し,利用する研究は行われていない。この行動センシング知識を通路,階段での歩幅の調整,行動認識の認識誤りの修正に利用し,PDRの精度向上を試みる。提案手法の有効性の検証には,我々が構築した屋内歩行センシングコーパスであるHASC-IPSCを利用した。検証の結果,行動センシング知識の利用により,行動認識では認識精度を71.2%から91.4%へ向上でき,移動距離推定では,経路の全長に対する誤差を約27mから約7mへ軽減できた。(著者抄録)