抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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天然水においては,金属の挙動は共存する溶存成分との錯生成に支配され,その存在状態が生物への影響や元素循環に強く関与する。そのため,配位子となる化合物の構造,錯化容量,生じた錯体の安定度といった共存物質についての情報が重要である。陸水では海水と異なり,共存する無機陰イオン濃度が低く,pHの変化が大きいという特徴があり,また湖による違いも大きい。一方,競争イオンの濃度が低いため錯体の安定度定数が大きくなる。したがって陸水では,海水よりも銅(II)や鉄(III)の錯生成に配位子が強く作用することになり,化学スペシエーションの重要性が高まる。本論文では,こうした配位子のキャラクタリゼーションについて,琵琶湖の湖水試料の測定を例として紹介する。スペシエーションに用いる電気化学分析法として,まず競争配位子を用いるストリッピングボルタンメトリーによる金属滴定について記述する。さらに,超高安定度の配位子検出に用いられる,陽極ストリッピングボルタンメトリーの一種であるpseudopolarograhyについても紹介する。また,Fe(II)に対する配位子の錯化容量および安定度定数の決定を取り上げ,分光光度法を用いる逆滴定法について述べる。こうした配位子のキャラクタリゼーションは水圏の物質循環を考えるのに有用な手法である。